ChatGPTがアプリとつながる:SpotifyやCanva、Figmaなど主要サービスが連携開始

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OpenAIは、ChatGPTに新しいアプリ連携機能を追加しました。これにより、ChatGPTから直接SpotifyやCanva、Figma、Expedia、Courseraなどの外部サービスを操作できるようになりました。

これまでは情報生成や文章作成が中心でしたが、今回のアップデートによってChatGPTは「行動できるアシスタント」へと進化しました。たとえば、Spotifyと連携すれば「気分に合ったプレイリストを作って」と入力するだけで、Spotifyアプリに自動生成されたプレイリストが反映されます


最近「社外に出せないデータで生成AIを使いたい」という相談をいただきます。ChatGPTの利用は社内で禁止されているそうです。セキュリティやコスト面が気になる企業には、社内のローカル環境で動かせる仕組みがあることはご存知ですか?
OpenAIのオープンなAIモデル「gpt-oss」も利用いただけます。

ChatGPTとアプリの連携方法

まずChatGPTにログインした状態で、利用したいアプリの名前を入力します。ChatGPTが自動的にサインイン手順を案内し、アカウント接続を完了できます。

複数のアプリをまとめて設定したい場合は、ChatGPTの設定メニューから「Apps and Connectors」を選びます。利用可能なアプリ一覧が表示されるので、接続したいサービスを選んでサインインするだけです。

ただし、連携時にはアプリのデータをChatGPTと共有することになります。たとえばSpotifyを接続した場合、再生履歴やプレイリストなどの個人情報にアクセスされる可能性があります。これらのデータは体験のパーソナライズに役立ちますが、プライバシーを重視する場合は内容を確認した上で接続を検討しましょう。連携を解除したいときは、設定メニューからいつでもアプリの接続をオフにできます。

ChatGPTと連携対応アプリのラインアップ

ChatGPTが現在対応している主なアプリは次の通りです(2025年10月時点では米国とカナダのみで利用可能です)。

Booking.com

旅行予約大手のBooking.comと連携することで、目的地や予算、人数などの条件を入力するだけでホテル検索が可能になります。たとえば「東京駅近くで朝食付きのホテルを探して」といった自然な日本語での指示も受け付けます。検索結果はBooking.comの公式ページにリンクしており、希望の宿泊先が見つかったらそのまま予約へ進めます。

Canva

デザインツールのCanvaとの連携は、クリエイターやマーケティング担当者にとって大きな助けになります。ChatGPTに「Q4ロードマップのスライドを16:9で作って」や「犬の散歩サービス向けのかわいいポスターをデザインして」などと依頼すると、Canva上でベースデザインを自動生成します。

フォントや配色、投稿形式(Instagram投稿・ストーリーなど)も指定可能です。AI生成のデザインは完璧ではないものの、ゼロから作るよりもはるかに早くアイデアを形にできます。

Coursera

オンライン学習プラットフォームCourseraの連携では、自分に合った講座を探せます。たとえば「Pythonの中級コースを見つけて」と入力すれば、ChatGPTが複数の候補を提示し、講座内容・期間・料金などを比較できます。各コースの要点を要約してくれるため、選択が容易になります。

Expedia

ChatGPTを通じてホテルやフライトを検索できるExpedia連携では、出発地・日程・予算などを指定するだけで最適なプランを提示します。「4つ星ホテルのみ表示して」などのフィルタも自然文で指示でき、気に入ったプランはExpedia上で予約を完了できます。

Figma

デザイナーや開発チームにとって、Figma連携はアイデアの可視化に最適です。ChatGPTに「新製品のワークフロー図を作成して」と指示すれば、構成図やフローチャートを自動生成します。チームのロードマップをまとめたい場合も、マイルストーンや納期を含めた整理が可能です。

Spotify

音楽好きにとって魅力的なのがSpotifyとの連携です。気分に合わせたプレイリストを自動作成したり、お気に入りアーティストだけで構成したりと、自然文で音楽体験をコントロールできます。

「落ち着きたい夜のプレイリスト」や「The Beatlesだけのプレイリストを作成して」といった要望にも応えます。さらに、アーティストの推薦、ポッドキャストの提案、ライブラリの追加・削除操作までChatGPTが代行してくれます。

Zillow

住宅検索サイトZillowとの連携では、「ロサンゼルスで3LDK、価格は70万ドル以下」などの条件を自然言語で指定できます。ChatGPTは候補をリスト化し、地域や間取り、価格帯でさらに絞り込みを行います。手入力で条件を探す手間を減らし、希望の住まいを効率的に探せるのが特徴です。

今後追加予定のパートナー

OpenAIは今後、DoorDash、OpenTable、Target、Uber、Walmartなどの連携を予定しています。これらが導入されれば、ChatGPTを通じて食事予約や買い物、配送依頼なども可能になり、生活の多くがひとつの対話インターフェースで完結するようになります。

安全な利用のために

アプリ連携では利便性と引き換えに、一定のデータ共有が発生します。ChatGPTは各サービスと安全な認証を通じて連携しますが、ユーザーがアクセス許可を確認し、自分のデータ範囲を把握しておくことが重要です。特に企業アカウントを利用する場合は、組織のセキュリティポリシーと照らし合わせて設定を行いましょう。

まとめ ChatGPTが行動する時代へ

このアプリ連携機能の登場により、ChatGPTは単なるテキスト生成ツールから、実際に「行動するAI」へと進化しました。Spotifyで音楽を流し、Canvaでデザインを作り、Figmaで構成図を整理し、Expediaで旅行を予約する――そのすべてが一つのチャット画面で完結します。

今後、対応アプリが拡大すれば、ChatGPTはあらゆるサービスをつなぐ“操作のハブ”としての地位を確立するでしょう。AIが文章を「書く」だけでなく、アプリを「動かす」時代が、いよいよ始まりました。

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監修者:服部 一馬

フィクスドスター㈱ 代表取締役 / ITコンサルタント / AIビジネス活用アドバイザー

非エンジニアながら、最新のAI技術トレンドに精通し、企業のDX推進やIT活用戦略の策定をサポート。特に経営層や非技術職に向けた「AIのビジネス活用」に関する解説力には定評がある。
「AIはエンジニアだけのものではない。ビジネスにどう活かすかがカギだ」という理念のもと、企業のデジタル変革と競争力強化を支援するプロフェッショナルとして活動中。ビジネスとテクノロジーをつなぐ存在として、最新AI動向の普及と活用支援に力を入れている。

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