この記事ではOpenAIがChatGPTに新たに追加した「プロジェクト」機能についてご紹介します。「プロジェクト」機能は、とくに生産性を向上させたいビジネスユーザーや個人ユーザーにとって、革新的な体験を提供します。
ChatGPTのプロジェクト機能で生産性アップ

「プロジェクト」とは、ChatGPT内でタスクや情報を効率的に整理・管理できる新機能です。この機能を活用することで、複数の会話やファイル、カスタム設定を一つの場所にまとめて管理できます。
①ChatGPT プロジェクト機能の使い方
プロジェクトはサイドバーでGPTの下に表示されます。プロジェクト欄で[+]をクリックして新規プロジェクトを作成します。

まずはプロジェクトの名前を決めて、プロジェクトを作成します。

②ChatGPT プロジェクト機能の使い方
その後、関連するファイルのアップロードや、カスタム指示を行います。

たとえば、ExcelファイルやCSVファイルをアップロードして、追加の指示などを設定できます。

具体的には、以下のようなことが可能になります:
- ファイルのアップロードと管理:プロジェクト内に関連するドキュメントを保存。
- カスタム設定: プロジェクトごとにChatGPTの動作をカスタマイズ。
- 会話の整理: 過去の会話を「スマートフォルダ」としてまとめて管理。
たとえば、ビジネスのタスク管理や個人的な趣味のプロジェクトを、この機能を使って一元的に整理できます。
ChatGPT 「プロジェクト」機能の具体的な活用例

ChatGPTの「プロジェクト」機能は、業務において以下のような活用が考えられます。
- プロジェクト管理の効率化: タスクの進行状況や関連資料を一元管理し、チーム間の情報共有を円滑にします。
- ドキュメント作成と整理: 会議の議事録や報告書の作成、既存ドキュメントの整理を支援し、文書業務の効率を向上させます。
- リサーチ業務のサポート: 必要な情報の収集や分析を迅速に行い、意思決定の質とスピードを向上させます。
これらの活用により、業務プロセスの効率化と生産性の向上が期待できます。
活用事例①. ホリデーイベントの企画
プロジェクトのデモとして紹介された例の一つが、秘密のサンタ(Secret Santa)企画です。この機能を使って次のようなタスクが実現されました。
- 参加者のプレゼント希望リストを表形式で管理。
- 参加者同士をランダムにペアリング。
- AIがメールを作成してイベントの詳細を通知。
このように、イベントの準備がスムーズに進むだけでなく、データや会話の整合性も保たれます。
活用事例②. ホームメンテナンスの管理
もう一つの例として、日常生活での家の管理にも応用可能です。
- 冷蔵庫の水フィルター交換の履歴を記録。
- 家電の取扱説明書やメンテナンスノートをアップロード。
- 必要なタスクをChatGPTに質問し、即座に解答を得る。
上記のような日常の煩雑なタスクも効率的に整理できます。
活用事例③. ウェブサイトの更新作業
エンジニアリングのタスクにも適用可能で、以下のような活用が可能です。
- ウェブサイトのテンプレートをアップロード。
- 必要な情報をChatGPTに指示して編集を依頼。
- Canvas機能を使ってインタラクティブに修正内容を確認。
コーディングの専門知識が必要な作業でも、AIのサポートを受けながら進められます。
ChatGPTの機能「プロジェクト」の活用方法

ChatGPTの「プロジェクト」機能は、目的ごとに会話・資料・設定を一元管理できる強力なワークスペースです。リサーチや企画、執筆、タスク管理など、幅広い用途に対応できます。
ChatGPTプロジェクトの開始方法

1.サイドバーから「プロジェクト」を選択
ChatGPTの画面左側にあるサイドバーから「プロジェクト」タブを開きます。
2.「新しいプロジェクトを作成」ボタンをクリック
作成後すぐに、関連するチャットやファイル、設定の追加が可能になります。
ChatGPT「プロジェクト」の基本的な活用手順

1. プロジェクトタイトルの設定
目的やテーマを明確にすることで、他のプロジェクトと区別しやすくなります。
例:「マーケティング戦略2025」「採用面接トレーニング」など
2. ファイルのアップロード
「ファイルを選択」から、PDF、Excel、Word、テキストファイルなどを追加できます。
これにより、ChatGPTはアップロードされた資料を基に質問に答えたり、要約したりできます。

3. カスタム指示の設定
プロジェクトごとにChatGPTの応答スタイルを変更可能です。たとえば以下のような指示が有効です。
- 「専門用語は避けて説明してください」
- 「箇条書きで簡潔に」
- 「敬語で話してください」
4. 会話の整理・保存
過去のチャットをプロジェクトに紐づけることで、テーマ別に会話をまとめて保存できます。プロジェクト内に保存されたチャットは、自動的に文脈を引き継ぎます。
便利な追加機能

1.既存チャットの移動
すでに行った会話も、以下の方法でプロジェクトに追加できます。
- サイドバーからチャットをドラッグ&ドロップ
- チャットの「…」メニュー →「プロジェクトに追加する」
2.複数ファイルの一括管理
プロジェクト内に複数のファイルを追加できるため、関連資料を一か所にまとめて活用できます。
注意点と制限事項
- モデルの制限: 現時点(2025年4月)では、プロジェクト内で使用可能なモデルはGPT-4oに限定されており、他のモデルを選択することはできません。
- ファイル連携の制限: Google DriveやMicrosoft OneDriveから直接ファイルを追加する機能はサポートされていません。必要なファイルはローカルからアップロードする必要があります。
- 共有機能の未実装: 現時点では、プロジェクトを他のユーザーと共有する機能は提供されていません。
ChatGPTプロジェクトの今後の展望は?
なお、プロジェクト機能は現在、PlusおよびProプランのユーザーに提供されています。しかし、近い将来、無料ユーザーや教育機関、企業向けにも展開予定です。これにより、さらに多くのユーザーがこの画期的な機能を体験できるようになります。
ChatGPT新機能「プロジェクト」:まとめ

「プロジェクト」は、ChatGPTの可能性を大幅に広げる新しいツールです。日常の整理から業務効率化まで、さまざまなシーンで活躍すること間違いありません。ぜひこの機能を活用して、ChatGPTをさらに便利にお使いください!