リサーチや学習に時間がかかりすぎていませんか?
Googleが提供する「NotebookLM」とAI検索ツール「Perplexity」を併用すると、情報収集から深い考察までスムーズに行え、リサーチ時間を大幅に短縮できます。この記事では、それぞれの強みを生かした効率的なワークフローと、具体的な6つの活用事例をご紹介します。
なぜNotebookLMとPerplexityを併用するのか?
- Perplexityの強み
- リアルタイムのウェブ検索が可能で、最新情報をまとめて取得できる。
- 自動的に複数のソースを検索し、リンクも簡単にコピーできる。
- NotebookLMの強み
- 自分がインポートしたソース(レポートや論文、音声・動画の文字起こしなど)だけを参照して回答を生成するので、信頼性が高い。
- 「ソースにないことは答えられない」仕組みで、いわゆるAIの“幻覚(誤情報)”を最小限にできる。
- 複数のプロジェクトを分けてノートブックとして管理し、各ノートブックで深い分析や要約が可能。
基本的な流れは以下のとおりです
- Perplexityで情報収集
- 特定の分野・テーマに沿ったレポート、研究論文、動画、記事などのソースリンクを取得。
- 必要に応じて検索演算子(intitle: など)や「Focus Searchモード」を使い、狙った媒体・期間・サイトを絞り込む。
- NotebookLMにソースをインポート
- Perplexityで収集した中から、質の高い情報源のみを厳選してNotebookLMへ。
- NotebookLM内で質問や要約、アイデア抽出などを行う。
- 必要に応じてPerplexityに戻って追加検証
- NotebookLMで得た新しい仮説や知見が正しいかどうか、さらにオープンウェブ検索でクロスチェック。
1. 市場トレンド分析
活用シーン:
新しい市場やトレンドを把握して、コンテンツ戦略やプロダクト企画、リーダーシップ向けの情報発信を考えたいとき。
- Perplexityでの調査
- たとえば「Responsible AI」というテーマで、コンサルティング企業(Deloitte、McKinsey、BCGなど)のレポートや、最新の研究論文を探す。
- PerplexityのSpace機能を使って「Responsible AI Market Research」用のスペースを作成し、カスタムインストラクション(特定企業のレポートを探す、AIリスク評価の研究を探すなど)を登録。
- 参考になりそうなリンクをまとめてコピー。
- NotebookLMで深堀り
- インポートしたレポートや論文をもとに「Responsible AIの主な変化・動向」「企業が投資を行う理由」などを質問。
- ソースに含まれない情報は答えが出ないため、“誤情報”を最小化して質の高い分析が可能。
- アイデア創出に活用
- NotebookLMの回答をヒントに、コンテンツ制作案や深掘りしたいトピックを洗い出す。
- 必要に応じて、Perplexityに戻り追加ソースを収集し、再びNotebookLMで分析を繰り返す。
2. 製品改善のためのリサーチ
活用シーン:
新規プロダクトを立ち上げる、既存プロダクトの機能強化を行うときにユーザーの声や競合情報を収集したい場合。
- 競合・ユーザー評価の収集
- Perplexityで「ActiveCampaign」など競合ソフトのレビューを、G2やProduct Hunt、TrustRadiusなどのサイトからまとめて取得。
- RedditやYouTubeレビューなど、より生々しいユーザーの声を探すことも可能。
- NotebookLMで問題点・不足機能を特定
- 収集したレビュー記事や音声の文字起こしをNotebookLMにインポートし、「頻出する不満や要望」などを質問。
- ユーザーが求める追加機能や課題が可視化され、具体的な改善アイデアや新機能のヒントを得られる。
- 応用:技術トレンドもリサーチ
- 「AIによるパーソナライズは活用すべきか?」「どんなデータ管理手法が効果的か?」など、NotebookLMでの深掘りや比較が可能。
3. ターゲットオーディエンスのリサーチ
活用シーン: デジタルマーケティングや広告、サービス展開で顧客ニーズを詳しく把握したいとき。
- ペルソナに関する調査
- Perplexityで「近年の保護者のニーズ」「保育サービスの選び方」などの調査・統計レポートを集める。
- YouTubeの「業界関係者インタビュー」をFocus Searchモードで検索し、実務的な視点もカバー。
- NotebookLMで深層分析
- インポートした調査レポート・インタビューをもとに、「保護者が直面している最大の課題は?」「どんな点を重視するのか?」などと質問。
- 自社のウェブサイトやサービス資料もNotebookLMに追加し、「どう改善すればニーズに合致するか?」を問い、具体的な改善案を得る。
4. ポッドキャストの企画リサーチ
活用シーン:
新たにポッドキャストを始めたい、または既存番組を強化したいとき。リスナー層や人気番組の特徴を調べたい場合。
- 人気ポッドキャストの調査
- Perplexityで「直近1年にローンチされた高評価のリーダーシップ系ポッドキャスト」を検索。ListenNotesやPodParadiseなどのサイトからリンクを入手。
- 最新エピソードやレビューを入手し、NotebookLMにインポート。
- NotebookLMで分析
- 「ターゲットリスナーはどのように定義されているか?」「レビューのポジティブ点・ネガティブ点は何か?」などをNotebookLMに聞いて要約。
- ポジティブ要素を強化し、ネガティブ要素を回避することで、自分の番組の差別化戦略を立てられる。
- 内容・構成の学習
- 「番組のスタイルやホストの特徴」「どんなトピックが響いているのか?」を参考に、新番組の構成や企画を検討。
5. 新しい分野の学習
活用シーン:
「マーケティング心理学」など、新しいテーマを短期間で学びたいとき。
- 体系的な学習素材の収集
- Perplexityで「マーケティング心理学」に関する詳細ガイド、学術論文、専門家インタビュー、関連ポッドキャストを検索。
- 学習に役立ちそうなソースだけを厳選。
- NotebookLMで学習と応用
- NotebookLMの「Study Guide」機能を使い、FAQ形式や初心者向け解説をまとめてもらう。
- さらに、自分の運営サイトや事例をインポートし、「この理論をどう適用できるか?」と質問することで実践アイデアを得る。
- 音声機能の活用
- NotebookLMのオーディオモードで要約を音声化し、通勤時間や移動時間にも学習を進められる。
- 途中で「Join」ボタンを押してインタラクティブに質問を挟むことも可能。
6. プレゼン・スピーチの準備
活用シーン:
TED Talksなどの名スピーチを研究して、自分のプレゼンやピッチに活かしたい場合。
- 名スピーチの収集
- Perplexityで「最も視聴されたTED Talks」をYouTube検索モードで探し、トランスクリプトを入手(外部ツールで文字起こしも可)。
- NotebookLMで構造を分析
- 「オープニングの共通点は?」「スピーチ全体のストーリーテリング構造は?」などを聞く。
- 各スピーチに共通する優れた要素(例:冒頭の問いかけ、具体的な事例提示)をまとめる。
- 自分の原稿づくりに応用
- 作成したいプレゼンの内容(例:Future of Work Trends)をPerplexityでまとめたリンクとともにNotebookLMへインポート。
- NotebookLMに「このテーマでTEDスタイルのプレゼンをする場合の話し方要素を200文字でまとめて」と指示して抽出したポイントを組み込む。
- 音声生成機能を使って「実践的なスピーキングテクニックを取り入れたデモ音声」も作成可能。
まとめ
NotebookLMとPerplexityを活用することで、以下のメリットが得られます。
- 検索・情報収集の効率化:
- Perplexityで最新情報をまとめつつ、手軽にソースリンクを整理
- 深い分析と信頼性:
- NotebookLMでソースを限定し、重要なポイントやアイデアを抽出
- 学習・アウトプットの幅が拡大:
- プレゼンやポッドキャストの企画にも応用可能
- 音声化で時間を有効活用:
- NotebookLMの音声機能を使えば、移動中も学習や情報摂取が可能
特に「ソースを選ぶ→NotebookLMにインポート→AIがソースベースで回答」の流れで誤情報リスクを下げつつ、短時間で質の高いリサーチや学習ができるのが大きなポイントです。最新のAIツールをうまく活用して、あなたのリサーチ・学習プロセスを飛躍的に効率化してみてはいかがでしょうか。