最新AIのGeminiとGoogle Workspaceの活用方法

Google WorkspaceとGeminiで業務効率化

今回は、Google Workspace(旧G Suite)の代表的なアプリである「Googleドキュメント」「Googleスプレッドシート」「Googleフォーム」で最近追加・強化された便利な新機能をまとめてご紹介します。また、Googleの生成AIであるGeminiとの連携などで仕事効率を上げたい方、あるいは日頃からGoogleのサービスを使っている方は必見です!


1. Googleドキュメントのアップデート

1-1. タブ機能の追加

Googleドキュメントに「タブ切り替え」機能が登場しました。これまで、スプレッドシートではシートを切り替えできましたが、ドキュメントには同様の機能がありませんでした。今回のアップデートにより、

  • ドキュメントを複数タブに分けて管理できる
  • それぞれのタブに名前と絵文字をつけられる

といったメリットがあります。たとえば、同じ資料の中で「無料版」と「有料版」の章をタブで分けておけば、クリックひとつでページを切り替えられます。いちいちページ区切りを挿入しなくてもスッキリ管理できるので、構成の複雑な文書を作るときにとても便利です。

1-2. おしゃれなカバー画像の追加

これまでは文字中心だったGoogleドキュメントに、カバー画像や背景色を追加できるようになりました。

  • 「ファイル」→「ページ設定」 で背景色を選択
  • 「挿入」→「カバー画像」 でストック画像や自分で撮った写真をアップロード

画像をドラッグして配置位置を調整し、ヘッダー感覚で文字を入れることも可能。カバー付きの文書を簡単に作れるため、プレゼン資料や企画書などをよりビジュアルにまとめたいときに重宝します。


2. Googleスプレッドシートのアップデート

2-1. テーブル機能で見やすい表に

スプレッドシート上で作った表をワンクリックで「テーブル」化できるようになりました。

  1. 表を選択
  2. 「表示形式」→「テーブルに変換」 をクリック

すると、一瞬で見やすい色付きテーブルになります。さらに、列のタイトルごとに

  • 交互に色を付ける
  • グループ化して並べ替え(たとえば担当者ごと、カテゴリーごと etc.)

といった表示を簡単に切り替えられます。共同編集している場合でも、自分だけがテーブルのグループ化を変えて表示を分析できる点は非常に便利です(他ユーザーには元のテーブルがそのまま表示されます)。

2-2. 条件付き書式設定で完了タスクを一目で把握

「完了したタスクをグレーにする」など、条件付き書式設定の拡張も引き続き便利に使えます。

  • 「表示形式」→「条件付き書式」 を使う
  • G列が「完了」ならセルの背景色を変える

のように設定しておくと、新たにタスクが完了となった際にも自動で背景色を変えてくれます。進捗管理が格段にわかりやすくなる機能です。

2-3. 1つのセルに複数選択が可能に

従来のプルダウンリストは1つのセルに1つの選択肢しか入れられませんでしたが、今回のアップデートで複数選択ができるようになりました。

  • 「挿入」→「プルダウン」 でリストを作成
  • 「複数選択が可能」 をONにする

チームメンバーが複数人担当しているタスクなどをまとめる際に非常に役立ちます。

2-4. リンクプレビュー表示

シート内のURLにカーソルを合わせると、そのページを開かずに内容のプレビューを確認できるようになりました。外部サイトの内容や画像などをすばやくチェックしたいときに便利です。


3. Googleフォームのアップデート

3-1. テーブル形式での回答データ出力

Googleフォームの回答データを、自動でテーブル形式にしてスプレッドシートへ出力できるようになりました。これまでは単なるリスト形式でしたが、今回のアップデートで見た目が整い、さらに集計や分析がしやすくなりました。大量の回答が集まった場合にも便利です。

3-2. 評価機能の追加

満足度などを測りたいときに便利な「評価」項目が新登場。

  • 星(★)の数
  • ハート
  • グッドボタン

といったアイコンを使い、段階的に回答をもらうことができます。例えば「10段階評価」の星マークを設定すれば、直感的でわかりやすいアンケートを作成できます。


さらに効率アップ!AI活用で生産性を高める

(GoogleドキュメントでのGeminiの利用イメージ)

Google Workspaceを契約していると、Googleドキュメント上でリリースが予定されているAI機能「Gemini(ジェミニ)」をはじめ、今後さまざまな生成AIが利用できるようになります。
また、「ChatGPT」など他社のAIサービスで慣れておくと、GeminiなどGoogleのAI機能にも応用がききます。

Google Workspaceと生成AI「Gemini」を組み合わせることで、業務効率や生産性を向上させる事例が増えています。以下に具体的な活用例を紹介します。

1. ドキュメント作成の効率化

Geminiは、Googleドキュメント内での文章作成や編集をサポートします。例えば、ブログ記事やメール文の作成時に、アイデア出しや文章の生成を支援し、作業時間を短縮できます。

2. データ分析のサポート

GoogleスプレッドシートとGeminiを連携させることで、複雑なデータ分析や整理が容易になります。例えば、売上データの要約や分析をGeminiに依頼し、迅速に結果を得ることが可能です。

3. メール対応の効率化

Gmailにおいて、Geminiはメールの要約や返信文の作成を支援します。長文のメールを要約して重要なポイントを抽出したり、返信内容のドラフトを生成したりすることで、コミュニケーションの効率を向上させます。

4. プレゼンテーション資料の作成支援

Googleスライドでのプレゼン資料作成時に、Geminiが内容の構成やデザインの提案を行います。これにより、魅力的なプレゼン資料を短時間で作成することができます。

企業での具体的な活用事例

  • note株式会社:
    • プロダクト開発の生産性向上や、バックオフィス業務の効率化にGeminiを活用。例えば、Google Apps Scriptの作成支援や、SNS投稿文の生成に利用しています。
  • 日本特殊陶業株式会社:
    • 業務の質向上を目指し、Geminiをトライアル導入。社内の複数部署での活用により、業務時間の削減や新たなユースケースの発見につなげています。
  • N高等学校・S高等学校:
    • 教育現場での業務効率化や授業プラン作成にGeminiを活用。教職員の業務負担軽減や、創造的な授業内容の提案に役立てています。

これらの事例から、Google WorkspaceとGeminiの組み合わせが、さまざまな業務領域での効率化や生産性向上に寄与していることがわかります。

Gemini の有効化の方法

  • Workspace Labs への参加:
    • Gemini の機能は現在、Google Workspace Labs の一部として提供されています。参加することで、最新の AI 機能を試用できます。

まとめ

Googleドキュメント、Googleスプレッドシート、Googleフォームは頻繁にアップデートされ、使いやすさや機能が日々進化しています。今回ご紹介したように、知らないうちに神アップデートが追加されていることもしばしば。最新機能を活用して、ぜひビジネスや学習効率を大幅にアップさせてみてください。

  • ドキュメントのタブ機能&カバー画像
  • スプレッドシートのテーブル化・条件付き書式・複数選択プルダウン
  • フォームのテーブル出力や評価機能

これらを使いこなすことで、資料の整理やアンケート分析が格段に楽になります。さらに、ChatGPTやGeminiなどの生成AIを取り入れることで、生産性は飛躍的に向上します。最新の機能やスキルを常にアップデートし、これからのデジタル時代をぜひ乗りこなしていきましょう!

参考)Google Workspace Labs

監修者:服部 一馬

フィクスドスター㈱ 代表取締役 / ITコンサルタント / AIビジネス活用アドバイザー

非エンジニアながら、最新のAI技術トレンドに精通し、企業のDX推進やIT活用戦略の策定をサポート。特に経営層や非技術職に向けた「AIのビジネス活用」に関する解説力には定評がある。

「AIはエンジニアだけのものではない。ビジネスにどう活かすかがカギだ」という理念のもと、企業のデジタル変革と競争力強化を支援するプロフェッショナルとして活動中。ビジネスとテクノロジーをつなぐ存在として、最新AI動向の普及と活用支援に力を入れている。

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