GoogleのAIモードが進化:新機能CanvasとSearch Liveで学びと検索はどう変わる?

AI活用ブログ
AI活用ブログ

Googleの「AIモード」に新機能Canvas、Search Liveが追加され、多くのユーザーに注目されています。しかし、「AIモードって何ができるの?」「新しく追加されたCanvasやSearch Liveってどう使うの?」と疑問や不安を感じている方も多いのではないでしょうか。この記事では、Googleが発表したAIモードの最新アップデートを徹底解説し、日常生活や学習、仕事でどのように活用できるのかをわかりやすくご紹介します。


最近「社外に出せないデータで生成AIを使いたい」という相談をよく聞きます。ChatGPTの利用は社内で禁止されているそうです。セキュリティやコスト面が気になる企業には、社内のローカル環境で動かせる仕組みがあることはご存知ですか?

Google AIモードとは何か――従来の検索との違い

Google AIモードは従来のキーワード検索とは異なり、AIがユーザーの複雑な質問や意図を読み取り、より深いレベルで情報を提供する実験的な機能です。たとえば、通常の検索であれば「おすすめのPython学習方法」といった単純なクエリに対し、AIモードでは「過去に学んだ内容を踏まえた上で、今の自分に最適なPython学習計画を提案して」といった複雑な依頼も可能です。このようにAIモードは、会話の文脈やユーザーの追加質問を理解し、対話型で情報を掘り下げることができます。

また、AIモードは単なる検索エンジンの延長ではなく、「学びのアシスタント」「問題解決のパートナー」としての役割も担っています。ユーザーの質問に答えるだけでなく、必要な情報整理や次のステップの提案までサポートしてくれる点が、大きな特徴です。2024年以降、GoogleはこのAIモードの実験範囲を拡大し、アメリカを中心に多くのユーザーへの提供を開始しています。

新機能「Canvas」とは――学びと情報整理を劇的に変える

今回のアップデートで最も注目される新機能が「Canvas(キャンバス)」です。これは、検索やAIとの対話を通じて得た情報や学習計画を、サイドパネル上で可視化・整理できるツールです。例えば、資格試験の勉強計画を立てたい場合、「Create Canvas」ボタンをクリックするだけで、AIモードが学習計画の骨子を自動で作成し、サイドパネルに表示してくれます。その後、ユーザーは「この部分をもっと詳しく」「試験日までのスケジュールも加えて」といった追加指示を出しながら、何度でも内容をブラッシュアップできます。

さらに、今後は自分の手元にあるノートやシラバスなどのファイルをアップロードし、それをもとに個別最適な学習プランを作り上げることも可能になる予定です。これにより、従来の「一方的な検索」から、「自分専用の知識ベース作成」への進化が期待されます。Canvasの登場は、特に自学自習を重視する学生やビジネスパーソンにとって、強力な学習支援ツールになるでしょう。

Search LiveとGoogle Lensの融合――リアルタイムで「見て・聞いて」検索

もう一つの大きな進化が、「Search Live」とGoogle Lens(レンズ)の統合です。Search Liveは、スマートフォンのカメラを使って現実世界のモノや状況を映し出し、その映像をもとにAIモードとリアルタイムで対話できる機能です。

使い方は非常にシンプルで、Googleアプリ内でLensを起動し、Liveアイコンをタップしてカメラをかざしながら質問を入力するだけ。これにより、例えば目の前の機械の使い方が分からない時や、見慣れない植物の名前を知りたい時など、言葉だけでは説明しづらい状況でも、AIが映像をもとに即座に答えてくれます。

さらに、Search Liveは「専門家がそばでアドバイスしてくれる」ような体験を提供します。AIはカメラ映像から状況を把握し、関連情報やウェブ上の有益なリンクも即座に表示してくれるため、調べたい対象を「見せるだけ」であらゆる情報にアクセスできるのです。現時点では米国の一部ユーザー向けの実験提供ですが、今後のグローバル展開次第では、私たちの日常生活や仕事現場の「調べる」「解決する」が大きく変わる可能性を秘めています。

デスクトップでも広がるAIモード活用――PDFや画像を超えた「質問体験」

これまでGoogleのAIモードはスマートフォン中心で展開されてきましたが、今回のアップデートでデスクトップにも大きく機能が拡張されました。

特に注目なのは、PDFや画像ファイルのアップロードに対応し、それらの内容についてAIに直接質問できる点です。たとえば、授業のスライドPDFをアップロードして「この部分の意味を詳しく解説して」と尋ねたり、複雑な図表の読み取りをAIに任せたりすることが可能になりました。

また、今後はGoogle Driveに保存したファイルにも対応予定であり、仕事で使う資料やプロジェクト管理ファイルなど、多様なデータソースをAIモードで一元的に扱えるようになります。

これにより、従来の「調べる」から「資料を深く理解し、的確なアクションを導く」ためのAI活用へと進化していくことが予想されます。デスクトップ環境でのAIモード活用は、学生だけでなくビジネスパーソンにとっても、作業効率や情報収集を大きく向上させるものとなるでしょう。

AIモードがもたらす新しい検索・学習体験――ユーザーの声と今後の展望

AIモードの新機能に対して、実際のユーザーからは「学習計画の作成が圧倒的に楽になった」「複雑な資料の理解が深まった」といった好意的な声が多く寄せられています。

特にCanvasやSearch Liveは、従来の「とにかく検索して情報を探す」スタイルから、「AIと対話しながら知識を自分流に構築する」スタイルへと、学びの在り方そのものを変えつつあります。

一方で、AIモードの活用には「自分の意図を上手く伝えられるか」「プライバシーやセキュリティは大丈夫か」といった不安も指摘されています。しかしGoogleは、ユーザーの入力内容の取り扱いやデータの安全性についても厳格な管理体制を敷くとアナウンスしており、今後のアップデートでより安心して使える環境づくりが進められると考えられます。

現時点での対応地域(2025年7月現在)

  • Canvas は AI Mode の実験機能(Search Labs に参加しているユーザー)向けに、主にアメリカのデスクトップ環境で順次提供されています
  • ただし、AI Mode 自体は米国、インド、英国で正式展開が始まっており、それらは非 Labs ユーザーでも利用可能です。
  • 日本については、公式な展開はまだ発表されていません

Googleの新機能CanvasとSearch Live:まとめ

AIモードの進化は、私たちの検索や学習のあり方に新たな選択肢をもたらしています。一方的に情報を「探す」だけでなく、AIと「対話しながら深く理解し、自分のペースで学びを進める」ことができる時代が到来しようとしています。

CanvasやSearch Liveといった新機能の登場によって、検索は単なる情報収集を超え、クリエイティブな知識構築や問題解決のための強力なパートナーへと変貌しています。今後、AIモードのさらなる発展とともに、私たち一人ひとりが自分らしい学びや仕事のスタイルを築くためのヒントが、ここにあるのではないでしょうか。

↑↑↑
この記事が参考になりましたら、上の「参考になった」ボタンをお願いします。

会社ではChatGPTは使えない?情報漏洩が心配?

ある日本企業に対する調査では、72%が業務でのChatGPT利用を禁止していると報告されています。社内の機密情報がChatGPTのモデルに学習されて、情報漏洩の可能性を懸念しているためです。

そのため、インターネットに接続されていないオンプレミス環境で自社独自の生成AIを導入する動きが注目されています。ランニングコストを抑えながら、医療、金融、製造業など機密データを扱う企業の課題を解決し、自社独自の生成AIを導入可能です。サービスの詳細は以下をご覧ください。

いますぐサービス概要を見る▶▶▶
この記事をシェアする
監修者:服部 一馬

フィクスドスター㈱ 代表取締役 / ITコンサルタント / AIビジネス活用アドバイザー

非エンジニアながら、最新のAI技術トレンドに精通し、企業のDX推進やIT活用戦略の策定をサポート。特に経営層や非技術職に向けた「AIのビジネス活用」に関する解説力には定評がある。
「AIはエンジニアだけのものではない。ビジネスにどう活かすかがカギだ」という理念のもと、企業のデジタル変革と競争力強化を支援するプロフェッショナルとして活動中。ビジネスとテクノロジーをつなぐ存在として、最新AI動向の普及と活用支援に力を入れている。

タイトルとURLをコピーしました