Anthropicは2025年11月、最上位モデル「Opus 4.5」をリリースしました。Chrome拡張やExcel連携、さらにエンドレスチャットなど、実務利用を大きく前進させる新機能が多数追加され、Claudeシリーズはさらに実用的なAIに進化しています。
本記事では、最新のClaudeラインナップHaiku/Sonnet/Opus 、それぞれの特徴・用途・料金を、2025年最新情報に基づきわかりやすく整理して紹介します(この記事は2025年12月の情報をもとにしたものです)。

この記事の内容は上記のGPTマスター放送室でわかりやすく音声で解説しています。
Claudeは、どんな生成AI?

Claudeは、Anthropic社が開発した生成AIアシスタントです。Anthropic社は2021年に設立されたAI企業で、元OpenAIのDario AmodeiとPaul Christianoを中心に創設されました。
Anthropic社はMicrosoftやAmazonから大規模な投資を受けています。また、AIの安全性と倫理的な開発を重視する「憲法上のAI」という独自のアプローチを採用しているのが大きな特徴です。
Claudeには3つの種類がある
Claudeでは、3つの異なるモデル(Haiku、Sonnet、Opus)が展開されています。3つのモデルにはそれぞれ特徴があります。簡単に説明すると最も回答が早いのはHaikuですが、Haikuはあまり複雑な回答は得意としません。
一方、Opusは複雑な回答にも対応しますが、回答にやや時間がかかるというデメリットを持っています。HaikuとOpusの中間がSonnetです。

Claudeの3つのモデル構成
Anthropicは現在、3つの主要モデルを提供しています。
| モデル名 | 特徴 | 主な用途 | 料金プラン |
|---|---|---|---|
| Claude 4.5 Haiku | 最速・最軽量・高コスパ | 調査、簡易要約、日常タスク | 無料/Pro/Max |
| Claude 4.5 Sonnet | 高速+高推論の“ハイブリッド推論”対応 | 文書生成、要約、分析、ビジネス全般 | 無料/Pro/Max |
| Claude 4.5 Opus | 最高性能。Chrome&Excel連携、エンドレスチャット対応 | 複雑な分析、リサーチ、コーディング、大規模作業 | Pro/Max/Team/Enterprise |
Claudeのセールスポイント

Claudeのセールスポイントはいくつもありますが、ここでは代表的なものとして以下の3つを紹介します。
- 理解力が高い
- 自然な会話スタイル
- 倫理的・社会的な配慮
なお、ここで紹介する上記のセールスポイントは3つの異なるモデル(Haiku、Sonnet、Opus)全てに当てはまります。

1:理解力が高い
Claudeは複雑な質問や指示に対する解釈力が高いとされています。これは、会話の文脈を深く理解する能力が備わっているためです。
たとえば、複数の意図やサブクエリが含まれる複雑な質問においても、Claudeはそれらを整理し、意味を明確にしながら回答することが得意です。
また、Claudeは会話が長くなっても流れを失わずに続けられるため、ビジネスや教育の場面での使用にはとくに向いています。ユーザーがテーマを変えたり追加質問をしたりしても、Claudeは柔軟に対応できるのです。

2:自然な会話スタイル
Claudeはリラックスした会話スタイルなため、ユーザーが自然と心を開きやすい雰囲気を持っています。これは、感情を察知し、会話の流れに応じて共感的な反応を示すことができる設計が大きな要因です。
たとえば、ユーザーが個人的な悩みや相談をするとき、Claudeはユーザーの気持ちに寄り添い、配慮のある回答を提供します。この共感力の高さによって、カウンセリングやメンタルヘルスサポートの分野では、とくに重宝されているようです。
気軽に相談ができる「話し相手」としてClaudeを選ぶユーザーが多いのも、この特徴が理由のひとつでしょう。
3:倫理的・社会的な配慮
Claudeは、倫理的・社会的に配慮が必要なテーマについて、慎重に回答するよう設計されています。
たとえば、センシティブな話題(倫理的な問題、差別、健康問題など)に関する質問においては、ユーザーに不快感を与えないよう、注意深く言葉を選びます。
このため、カスタマーサポートや人権に関わる情報提供など、センシティブな領域での使用においてClaudeは高く評価されています。
Opus 4.5の主要アップデート

2025年11月に発表されたOpus 4.5は従来のモデルから大幅にアップデートされています。新たに加わった魅力的な機能についてご紹介します。
1. Chromeとの完全統合
Opus 4.5はChrome拡張と深く統合され、次のような作業がブラウザ内で完結します。
- Webページの内容を理解して要約
- 表や数値の抽出
- 他ページとの比較
- 文書化・翻訳
- 調査とレポート作成の自動化
ブラウザの右サイドに常にClaudeが常駐し、ページを見ながら指示できるため、情報収集の効率は大幅に向上します。
2. Excelとの双方向連携
Opus 4.5はExcelとの連携機能が強化されました。
- セル範囲をAIに直接渡して分析
- グラフの生成
- 複雑な関数式の提案
- データクレンジングの自動化
- VBA生成や修正
従来はCSVを貼り付けたりアップロードが必要でしたが、4.5ではExcel内で完結します。
3. エンドレスチャット(無限メモリ)
Opus 4.5の象徴的なアップデートです。
- 過去の会話を前提に、途切れず最後まで考え続ける
- 長大なプロジェクトや継続作業に最適
- 途中で前提を忘れず、タスク全体を俯瞰しながら作業可能
企業利用では、「資料作成 → 修正 → 再構成 → 設計 → バグ修正」のような長期プロセスが途切れず続く点が高く評価されています。
4. 推論性能の向上
Opus 4.5は従来のOpus 4をさらに上回り、
- 長文推論
- 条件分岐の多いタスク
- プログラミング(特に大型コードベースの対応)
- 複数情報の同時処理
で高い精度を示します。
大規模な論理推論領域では現行Claudeシリーズの最高性能です。
Claudeを活用するためのコストは?無料でも使える?

Claude料金プラン(2025年11月時点)
| プラン | 月額 | 利用可能モデル | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 無料 | $0 | Haiku、Sonnet(制限あり) | 基本機能。試すには十分 |
| Pro | $20 | Opus 4.5を含む全モデル | 個人利用の最適価格帯 |
| Max | $100 / $200 | 全モデル+高い利用上限 | リサーチ機能、優先アクセス |
| Team | $30/ユーザー | Opus 4.5 | チーム管理、権限設定、ログ管理 |
| Enterprise | 問い合わせ | Opus 4.5 | 高度なセキュリティ、SLA、統合管理 |
Claude API料金(2025年11月最新版)
Opus 4.5はAPIでも利用可能で、価格は従来Opusとほぼ同水準です。
| モデル | 入力($/M tokens) | 出力($/M tokens) |
|---|---|---|
| Opus 4.5 | 約15 | 約75 |
| Sonnet 4.5 (20万トークン以下) | 3 | 15 |
| Sonnet 4.5 (20万トークンを超える場合) | 6 | 22.5 |
| Haiku 4.5 | 1 | 5 |
まとめ:Claudeは一度は試す価値のある生成AI

これから生成AIを使おうとしているのであれば、Claudeも候補に入れてみてください。Sonnetならば無料で使えますので、使い勝手の良さがすぐにでも伝わると思います。
最も有名なChatGPTはたしかに優れていますが、使う人によってはClaudeが最適である可能性も十分にあります。いくつかの生成AIを試してみて、自分に合ったものを選びましょう。


