ChatGPTのAPIは、OpenAIが提供する高度な自然言語処理モデル「ChatGPT」を外部アプリケーションから利用可能にするインターフェースです。
これにより、開発者は自社のアプリケーションやサービスにChatGPTの機能を統合し、さまざまな業界での活用が進んでいます。本記事では、業界別にChatGPT APIの具体的な活用方法を解説します。
1. 金融業界
金融業界では、ChatGPT APIを活用して顧客サービスの向上や業務効率化が図られています。
- 例えば、三井住友銀行は独自のAIアシスタント「SMBC-GPT」を開発し、口座開設や各種手続きのサポート、コールセンター業務の効率化を実現しています。
- また、みずほ銀行はテキスト生成AI「Wiz Chat」を導入し、事務手続きの照会対応や融資稟議書のドラフト作成をAI化しています。
2. 小売・Eコマース業界
小売・Eコマース業界では、ChatGPT APIを活用して顧客体験の向上や業務効率化が進められています。
- ShopifyはECプラットフォームにChatGPTを統合し、顧客の好みに合わせた商品レコメンドや商品説明の自動生成を実現しています。
- また、セブンイレブンは商品企画プロセスにChatGPTを活用し、従来の企画時間を最大90%削減することに成功しています。
3. 教育業界
教育業界でも、ChatGPT APIの活用が進んでいます。
- 立命館大学は英語教育にChatGPTを取り入れ、機械翻訳と組み合わせた英語学習ツール「Transable」を導入しています。このツールは、学生が日本語で入力した文章を適切な英語に翻訳し、その理由も解説します。
- また、ベネッセホールディングスは「自由研究おたすけAI」や「チャレンジ AI学習コーチ」など、ChatGPTを活用した教育サービスを提供しています。
4. IT・通信業界
IT・通信業界では、ChatGPT APIを活用して業務効率化や顧客サービスの向上が図られています。
- サイバーエージェントは「ChatGPTオペレーション変革室」を設立し、広告運用の効率化を推進しています。具体的には、キャッチコピーの自動生成や広告クリエイティブの作成支援を行っています。
- また、GMOインターネットグループはChatGPTを含む生成AI技術を積極的に業務に活用し、メール文面の作成やコンテンツマーケティング用記事作成などで業務時間の削減を実現しています。
5. 官公庁・行政
官公庁や行政機関でも、ChatGPT APIの活用が進んでいます。
- 神奈川県横須賀市は日本で初めてChatGPTを庁全体で活用し、業務効率化と市民サービスの向上を目指しています。
- また、栃木県庁は「栃木県庁AIチャットさん」というサイトを通じて、職員がChatGPTにアクセスできる環境を整備し、会議のあいさつ文の作成やExcelの数式作成などに活用しています。
まとめ
ChatGPT APIは、多様な業界での業務効率化やサービス向上に寄与しています。各業界の具体的な活用事例を参考に、自社の業務やサービスにChatGPT APIを導入することで、さらなる発展が期待できます。
