ChatGPTのエージェントモードを使いこなす!初心者向け入門ガイド

AI活用ブログ
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新たに追加された「エージェントモード」によって、ChatGPTは自律的に外部サービスと連携し、複数のステップを自動でこなせるようになりました。調べものからスケジュール管理まで、まるで“秘書”や“代行スタッフ”のように動いてくれるのです。

個人利用でも企業利用でもこの機能は大いに役立ちます。旅行の計画、学習の効率化、日常の家事やタスク管理など、AIに任せられる範囲が一気に広がるからです。この記事ではChatGPTのエージェントモードについて詳しく掘り下げた上で、初心者の方でも簡単に始めらるようにガイドします。


最近「社外に出せないデータで生成AIを使いたい」という相談をいただきます。ChatGPTの利用は社内で禁止されているそうです。セキュリティやコスト面が気になる企業には、社内のローカル環境で動かせる仕組みがあることはご存知ですか?
OpenAIのオープンなAIモデル「gpt-oss」も利用いただけます。

ChatGPTエージェントモードとは?

エージェントモードとは、ChatGPTが自然言語の指示を受けて、外部ツールを使いながら複数の処理を連続的に行う仕組みです。たとえば「東京への2泊3日の旅行プランを作って」と依頼すると、AIはWeb検索でホテルや観光地を調べ、スケジュール表を作り、必要ならGoogleカレンダーに追加するところまで自動化できます。

従来の「単発で答えるAI」とは異なり、「目的を達成するために必要な手順を自ら組み立て、順番に実行するAI」とイメージすると分かりやすいでしょう。

エージェントモードを個人利用する場合の具体例

個人が日常で活用できるユースケースをいくつかご紹介します。

  • 旅行や外出のプランニング
    行き先を指定すれば、観光地の候補を調べ、移動時間を考慮したプランを自動作成。宿泊予約サイトのリンクを提示してくれる場合もあります。
  • 日常タスクの自動化
    「来週の予定を整理して」と依頼すれば、カレンダーの情報をまとめたり、リマインダーを設定したりしてくれます。
  • 学習のサポート
    あるテーマについて調べものを依頼すると、複数のWebサイトから情報を収集して要約し、勉強ノートの形にまとめることも可能です。
  • 買い物の手助け
    「予算5万円でゲーミングPCを探して」といえば、条件に合う候補を調べて比較表を作ってくれます。

企業でエージェントモードを使う際の具体例

エージェントモードは、個人利用だけでなく企業の現場でも大きな力を発揮します。とくにIT部門や業務部門では、日常的に繰り返される作業や情報処理を自動化することで、担当者の負担を軽減し、業務全体のスピードを底上げできます。

  • 社内ヘルプデスクの効率化
    社員から寄せられる「パスワードリセット方法」や「VPN接続ができない」といった問い合わせに対し、エージェントモードがナレッジベースを検索して即座に回答。必要なら関連マニュアルのリンクを提示し、解決できなければ自動的にチケットを起票してIT担当に引き継ぎます。
  • システム監視とインシデント対応
    サーバーログや監視システムから異常を検知すると、ChatGPTがレポートを作成し、Slackに通知。あわせてトラブルシューティング手順を提示することで、初動対応を迅速化できます。
  • データ収集とレポート生成
    各部門のシステムからデータを取り込み、売上や稼働状況を集計してレポートを自動作成。ExcelやGoogleスプレッドシートにまとめるだけでなく、経営層向けのプレゼン資料に変換することも可能です。
  • 人事・総務業務のサポート
    勤怠データの集計、出張申請の取りまとめ、福利厚生に関する社員からの問い合わせ対応など、定型業務を効率化。担当者はより戦略的な施策に注力できるようになります。
  • 顧客対応の自動化
    コールセンターやカスタマーサポートに導入すれば、FAQやマニュアルを参照しながら顧客の質問に一次対応。複雑なケースだけを人間に引き継ぐことで、対応コストを削減しつつ顧客満足度を維持できます。

個人利用と企業利用に共通するメリット

エージェントモードは利用シーンこそ異なりますが、個人でも企業でも共通して得られるメリットがあります。

  • 時間の節約
    繰り返しの調べものや定型的な処理をAIに任せることで、人間は本来やるべき判断や創造的な業務に集中できます。
  • 作業の正確性
    人間が手作業で行うとミスが出やすい集計や情報整理も、エージェントモードに任せれば一貫性を持って処理できます。
  • ストレスの軽減
    日常的に負担となっていたルーチン作業から解放されることで、業務や生活全体の満足度が向上します。
  • 新しい価値の創出
    空いた時間や労力を活用して、新しい企画や改善策を考える余裕が生まれる点も大きな魅力です。

ChatGPT:エージェントモードのはじめ方

実際に使い始めるための手順はシンプルです。

  1. 対応プランを確認する
    現在、エージェントモードはChatGPT Plus(有料)やEnterprise向けに提供されています。無料ユーザーは利用できない場合があるため、必要に応じてプランをアップグレードしましょう。
  2. 設定画面からエージェントモードを有効化
    ChatGPTの設定メニューに「エージェント」関連の項目が追加されています。ここでオンにすることで利用可能になります。
  3. 外部サービスと連携する
    Google Drive、Dropbox、Slack、カレンダーなど、利用したいツールと接続設定を行います。必要な権限を付与することで、エージェントモードが各サービスを操作できるようになります。
  4. 実際に指示を出してみる
    たとえば「明日の予定を整理してSlackにまとめて」と入力してみましょう。AIが必要なツールを呼び出し、指定の処理を自動で行ってくれます。

エージェントモードを使いこなすコツ

エージェントモードを上手に活用するためには、指示の出し方に少し工夫が必要です。

  • ゴールを明確に伝える
    「調べて」だけではなく、「比較表にして」「カレンダーに登録して」など、最終的に欲しいアウトプットを指定しましょう。
  • 必要な制約条件を入れる
    「予算は3万円以内」「徒歩で移動できる範囲」など条件を伝えると、AIがより的確に動いてくれます。
  • 小さなタスクから試す
    まずは買い物の下調べや予定の整理など、失敗してもリスクの少ない用途で慣れていくと安心です。

エージェントモード使う際の注意点

便利な反面、注意すべき点もあります。

  • 誤情報のリスク
    Web検索で得られる情報が必ずしも正しいとは限らないため、重要な判断には必ず自分で確認を加えましょう。
  • セキュリティとプライバシー
    外部サービスに接続する場合は、権限を最小限にすることを意識してください。機密性の高いデータを扱うときは注意が必要です。
  • 過度に依存しない
    あくまで「補助的なパートナー」として活用し、自分での確認や最終判断を怠らないことが大切です。

まとめ:ChatGPTのエージェントモードはAIを“秘書”に変える第一歩

ChatGPTのエージェントモードは、個人ユーザーにとっても企業にとっても強力なツールです。旅行や学習、日常のタスク整理まで、従来は自分でこなしていた作業をAIに任せることができるようになります。

最初は「カレンダー整理」や「買い物の下調べ」など身近な用途から試し、徐々に活用範囲を広げていくのがおすすめです。AIを日常のパートナーとして取り入れることで、時間と労力を節約し、より豊かな生活を実現できるでしょう。

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監修者:服部 一馬

フィクスドスター㈱ 代表取締役 / ITコンサルタント / AIビジネス活用アドバイザー

非エンジニアながら、最新のAI技術トレンドに精通し、企業のDX推進やIT活用戦略の策定をサポート。特に経営層や非技術職に向けた「AIのビジネス活用」に関する解説力には定評がある。
「AIはエンジニアだけのものではない。ビジネスにどう活かすかがカギだ」という理念のもと、企業のデジタル変革と競争力強化を支援するプロフェッショナルとして活動中。ビジネスとテクノロジーをつなぐ存在として、最新AI動向の普及と活用支援に力を入れている。

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