顧客サービスは、企業にとって重要な業務です。顧客からの問い合わせやクレームに迅速かつ適切に対応することで、顧客満足度の向上やLTVの拡大につながります。
しかし、顧客からの問い合わせは電話やメール、チャットなどさまざまなチャネルで行われるため、対応するオペレーターの人数を増やさなければならないこともあり、多くの労力とコストがかかります。
そこで、ChatGPTによるFAQ自動応答を検討してみてはいかがでしょうか。
ChatGPTによるFAQ自動応答を導入するメリット
ChatGPTはテキストとコードの膨大なデータセットでトレーニングされた大規模言語モデルです。テキストの生成、翻訳、要約、質問応答などの機能を備えています。ChatGPTによるFAQ自動応答には、以下のようなメリットがあります。
- 24時間365日の対応が可能になる
- 顧客の待ち時間を短縮できる
- 問い合わせ件数を削減できる
- オペレーターの負担を軽減できる
ChatGPTによるFAQ自動応答の具体的な方法
ChatGPTによるFAQ自動応答は、以下の3つのステップで行います。
- FAQの作成
- FAQデータの取り込み
- ChatGPTのトレーニング
- 運用
1. FAQの作成
FAQは顧客からのよくある質問と回答をまとめたものであり、内容は企業によって異なります。FAQを作成する際には、以下の点に注意しましょう。
- 顧客の視点に立って、よくある質問を想定する
- 簡潔でわかりやすい表現を使う
- 最新の情報を反映する
2. FAQデータの取り込み
ただし、GPT-4やChatGPT単体では指定した特定の企業データやコンテンツを独自に取り込むことはできません。
ChatGPTによるFAQを自動生成させるためには、ChatGPTのAPIやAzureOpenAIなどのAPIを使用して独自のモデルの訓練を行う必要があります。AzureOpenAIについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
FAQはテキストファイルやCSVファイルで用意する
FAQはテキストファイルやCSVファイルで用意しましょう。FAQをテキストファイルやCSVファイルで用意する際には、以下の点に注意してください。
- 質問と回答を明確に記述する
- 質問は、顧客の視点に立って想定する
- 回答は、簡潔でわかりやすい表現を使う
- 最新の情報を反映する
3. ChatGPTのトレーニング
続いてChatGPTのトレーニングです。FAQに関連する情報を学習させることで、より正確な回答を生成できるようになります。ChatGPTのトレーニングには、FAQをAPIで提供しているサービスを利用するとスムーズです。
たとえば「ベクトル検索」を使用すると、文字を数値化した「ベクトル値」から、関連性(類似度)の高い順に、テキスト候補となるデータを抽出できるようになります。APIと連携したChatGPTは回答する際、関連性の高い数値を加えながら文章(テキスト)を生成するので、より精度の高い回答が可能です。
4. 運用
ChatGPTのトレーニングが完了したら、運用を開始します。運用開始後はChatGPTが生成した回答を定期的に確認し、誤りや不備がないかを確認する必要があります。
また、ChatGPTによる回答を向上させるために、顧客からのフィードバックも参考にしましょう。
まとめ
ChatGPTによるFAQ自動応答は、顧客サービスの新しいフロントラインとして注目されています。24時間365日の対応が可能になり、顧客の待ち時間を短縮、問い合わせ件数を削減、オペレーターの負担を軽減することができます。
ChatGPTによるFAQ自動応答を活用することで、顧客満足度の向上と業務効率化を実現が可能です。