ChatGPT-4は無料で使えるの?特徴やできること事例で解説

2022年末に公開されたChatGPTは、自然な会話ができるAIチャットボットとして大きな話題を呼びました。2023年3月には次世代モデル「GPT-4」が発表され、より高性能なやり取りが可能になったことで、さらに注目が集まっています。また2024年5月には、ChatGPT-4o(オムニ)も発表されています。

しかし、「GPT-4は無料で使えるの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。本記事では、ChatGPT-4が無料で使えるかどうかの現状、GPT-4の特徴、そして具体的にどのように活用できるのかの事例を紹介します。


1. ChatGPT-4は無料で使えるのか?

ChatGPT(無料版)は主にGPT-3.5がベース

現在、ChatGPTの無料版を利用するときのデフォルトエンジンはGPT-3.5が中心です。GPT-4は、無料プランでは利用できないことが多く、ChatGPT Plus(有料プラン)に加入することで、優先的にGPT-4を使用できます。ただし、OpenAIが期間限定キャンペーンなどを行う場合や、無料枠として一時的にGPT-4を試せる場合もあります。

GPT-4の無料での利用が可能なケース

  • 一時的な無料キャンペーン
    OpenAIが特定のイベントや新機能公開時に、無料でGPT-4を試せる期間を設けることがあります。
  • 研究目的での特別アクセス
    大学や研究機関向けに限定公開される場合がありますが、これは一般ユーザー向けではありません。

基本的には、最新のGPT-4を継続的かつ安定して使うにはChatGPT Plusに加入するか、OpenAI のAPIを利用することを検討する必要があります。API経由での使用の場合は、利用トークン(やり取りの文字数)に応じて料金が発生します。


GPT-4の特徴とできること

GPT-4は、従来モデル(GPT-3.5など)に比べて以下の点で大きく進化しています。

  1. 精度の向上
    より自然な文章生成が可能で、文脈理解や複雑な指示への対応能力が高まりました。
  2. 論理的思考力の向上
    難易度の高い問題解決や、複雑な指示を分解・解析する力が強化されています。
  3. 長文への対応能力向上
    より長い文章をやり取りできるため、大規模なテキストを要約したり、構造を理解したりすることが得意です。
  4. 多言語対応がさらに強化
    GPT-3.5でも多言語対応が可能でしたが、GPT-4では翻訳・言語変換の精度がさらに高まり、さまざまな言語でのやり取りがよりスムーズに行えます。

ChatGPT-4o(オムニ)は何が違うの?

ChatGPT-4o(オムニ)は、従来のChatGPT-4から進化した新しいモデルであり、両者は同じではありません。ChatGPT-4oは、2024年5月にOpenAIから発表され、以下の点で強化されています。

  • マルチモーダル機能:
    • テキストだけでなく、画像や音声、動画などの複数形式のデータを同時に処理できる能力を備えています。
  • 応答速度の向上:
    • 従来のモデルと比較して、応答速度が大幅に向上し、リアルタイムでの対話がよりスムーズになっています。
  • 多言語対応の強化:
    • 日本語を含む多言語の処理能力が向上し、より自然で高品質な応答が可能となっています。
  • コスト効率の改善:
    • APIの利用料金が従来のモデルよりも削減され、より多くのユーザーが手軽に利用できるようになっています。

これらの改良により、ChatGPT-4oはChatGPT-4と比べて、性能や利便性の面で大きく進化しています。


ChatGPT-4を使った活用事例

ここでは、GPT-4による高精度なやり取りが活きる具体的な活用例を6つご紹介します。

事例1:複雑な文章の要約と分析

活用例:

  • 学術論文の要約
    10ページ以上ある論文やレポートをGPT-4に要約させ、研究テーマや結論を短時間で把握する。
  • ビジネス文書の要点抽出
    長文のレポートや提案書をGPT-4に渡し、「重要なポイントを3点に要約して」「〇〇の課題と解決策を列挙して」といった指示を出す。

効果:

  • 大量の資料に目を通す時間を削減できる
  • 人間が見落としがちな細かい点の補足も期待できる

事例2:業務メールや文章の校正・修正

活用例:

  • ビジネスメールの下書き作成と推敲
    GPT-4に相手や目的を伝えると、敬語表現や文面の流れを最適化したメールを提案してくれる。
  • プレゼン資料の構成チェック
    作成した資料の論理構成をGPT-4に見てもらい、わかりやすさや説得力を高めるための改善点を提案してもらう。

効果:

  • 誤字脱字や表現のバランスを効率的に修正
  • 社内外の文章クオリティが向上し、コミュニケーションコストを削減

事例3:プログラミングのサポート

活用例:

  • コードのバグ修正をアシスト
    コードを貼り付けて「このエラーが出る理由は?」「修正方法は?」と聞くと、GPT-4がより的確なフィードバックを返してくれる。
  • プログラミング言語の学習
    新しく学ぶ言語の構文を質問すれば、GPT-4が具体例を示しながら解説してくれる。

効果:

  • バグの原因特定や学習の効率化
  • 初心者でも理解しやすいコード例を得られる

事例4:クリエイティブな発想支援

活用例:

  • アイデアブレスト
    新規ビジネスのアイデアや、企画内容のブレインストーミングの相手としてGPT-4を利用。
  • 小説・シナリオ作り
    キャラクター設定やストーリーのあらすじをGPT-4に提案してもらい、執筆をスムーズに進める。

効果:

  • 多角的なアイデアを短時間で大量に生成
  • 漏れのない設定やシナリオ展開のヒントが得られる

事例5:教育・学習のパートナー

活用例:

  • 試験対策の問題作成
    GPT-4に「高校英語の文法問題を10問作って」と指示すれば、レベルに合わせた問題がすぐに得られる。
  • 疑問点の解説や解決
    学習中にわからない点を質問すると、理由や背景を含めて詳細に解説してくれる。

効果:

  • 効率的な学習資料の作成
  • 自分のペースや理解度に合わせた指導

事例6:多言語でのコミュニケーション

活用例:

  • 多言語翻訳
    文章をGPT-4に入力し、別の言語に翻訳してもらう。細かなニュアンスもくみ取った自然な訳文が期待できる。
  • 海外向けのセールス文面作成
    製品紹介やマーケティングメールを、ターゲットとなる国の文化・表現に合わせて推敲してもらう。

効果:

  • 翻訳コストの削減
  • 海外とのスムーズなコミュニケーション

まとめ

  • 無料版ChatGPTでは基本的にGPT-3.5を利用
  • GPT-4を安定して利用するならChatGPT Plus(有料)またはOpenAI APIの利用を検討
  • GPT-4は精度・論理的思考力・長文対応・多言語対応などが大幅に向上
  • 具体的な活用例として、長文要約、文章校正、プログラミングサポート、クリエイティブ支援、教育パートナー、多言語翻訳などが挙げられる

ChatGPT-4は無料で使えるケースが限られているものの、その性能向上は多くの場面で生産性を高めてくれる大きな魅力があります。仕事や学習の効率化からクリエイティブなアイデア創出まで、うまく使いこなすことで多大なメリットが得られるでしょう。

GPT-4を活用する際は、まず無料版でChatGPT自体の使い勝手を試してみて、さらに高度な機能が必要であれば、有料版やAPI利用を検討するのがおすすめです。

監修者:服部 一馬

フィクスドスター㈱ 代表取締役 / ITコンサルタント / AIビジネス活用アドバイザー

非エンジニアながら、最新のAI技術トレンドに精通し、企業のDX推進やIT活用戦略の策定をサポート。特に経営層や非技術職に向けた「AIのビジネス活用」に関する解説力には定評がある。

「AIはエンジニアだけのものではない。ビジネスにどう活かすかがカギだ」という理念のもと、企業のデジタル変革と競争力強化を支援するプロフェッショナルとして活動中。ビジネスとテクノロジーをつなぐ存在として、最新AI動向の普及と活用支援に力を入れている。

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