ChatGPTをビジネスや日常で活用する際、意外と見落としがちな重要ポイントがあります。それは「どのモデルがいつまでの情報を知っているか」という点です。
ChatGPTの各モデルには、学習データの期限(カットオフ日)が設定されており、この日付以降の出来事については正確な情報を持っていません。適切な回答を得るためには、自分が利用しているモデルの知識範囲を把握しておくことが不可欠です。この記事では、ChatGPTの各モデルの知識範囲と、最新情報を取得するための効果的な方法を解説します。

この記事の内容は上記のGPTマスター放送室でわかりやすく音声で解説しています。
なぜChatGPTのデータ学習期限は重要なのか?

AIモデルの学習データ期限を理解することは、以下の理由で重要です。
最新情報への対応
学習データ期限以降の出来事や情報については、モデルが知らない可能性があります。
たとえば、GPT-3.5は2022年1月までのデータしか学習していないため、それ以降の出来事については正確な情報を提供できない可能性があります。また、最新の情報を学習しているGPT-4oでも、2024年6月までのデータしか学習していません。
そのため、2025年以降のデータを基にしたい場合は、Webブラウジング機能を活用すると良いでしょう。
情報の信頼性
モデルが学習していない期間の情報を求めると、不正確な回答が生成される可能性があります。
個人で使用する場合は「情報が古かった」程度で済むかもしれませんが、ビジネスシーンでは古い情報に基づいた意思決定が信頼性の低下や実質的な損失につながる可能性があります。
ChatGPT各モデルの知識カットオフ日一覧

各モデルが把握している情報の範囲は以下の通りです。
モデル | データ学習期限 | 特徴 |
---|---|---|
GPT-3.5 | 2022年1月 | 無料版の標準モデル。2022年以降の情報には対応していない |
GPT-4 | 2023年4月 | 有料版の標準モデル。2023年前半までの情報を把握 |
GPT-4 Turbo | 2023年4月 | GPT-4の高速版。知識範囲はGPT-4と同じ |
GPT-4o | 2024年6月 | 最新の主力モデル。2024年前半までの情報を把握 |
GPT-4.5 | 2023年10月 | GPT-4oよりも新しい情報を学習していると予想されるが、リアルタイム情報には対応していない |
GPT-o3 | 2024年6月 | 最新世代の推論モデル |
最新情報を取得する2つの方法
では、最新の情報をChatGPTに求めたい時にはどうすれば良いのでしょうか?学習データ期限以降の情報を取得したい場合、以下の方法があります。
1:Webブラウジング機能(ChatGPT Search)の活用
ChatGPT Plusユーザーは、Webブラウジング機能を利用して最新情報を取得できます。ChatGPTのWebブラウジング機能は、主に以下のモデルで利用可能です。
- GPT-4: ChatGPT Plusの有料ユーザーが利用できるモデルで、Webブラウジング機能を活用できます。
- GPT-4o、GPT-4.5: Webブラウジング機能が標準搭載されています。
2:拡張機能で対応
無料版ユーザーでも、Google Chromeの拡張機能「WebChatGPT」を導入することで、最新情報を取得できます。
ChatGPT各モデルのデータ学習期限:まとめ

ChatGPTの各モデルがどの時点までのデータを学習しているかを理解することは、AIを効果的に活用する上で非常に重要です。最新情報を必要とする場合は、この記事で紹介した方法を活用して、適切な情報を取得してください。