この記事では、2025年3月現在の時代の最先端、ChatGPT o1-proのAPIについて詳しく取り上げます。「高度な推論力」と「より正確な回答」は、どこまで進化したのか、是非ご注目ください。
o1-proの登場:従来モデルを上回る「推論力」

OpenAIは先ごろ、推論機能を強化したAIモデル「o1-pro」を一部開発者向けに公開しました。このo1-proは、従来モデルであるo1よりも多くの計算資源を用いることで、より正確な回答や複雑な問題への対応力を高めています。
OpenAIによると「難易度の高い質問に対しても安定した解答が得られるようになった」とのことです。
高額なAPI利用料金の壁
o1-proの最大の特徴の一つが、その高額な利用料金です。入力データ1百万トークン(約75万語)につき150ドル、生成されるアウトプットも1百万トークンにつき600ドルという、非常に高額な設定がされています。
通常のo1と比べると10倍という価格差は、企業や開発者にとって大きな決断材料となるでしょう。OpenAIとしては、このモデルの性能向上による付加価値が高価格を正当化すると考えているようですが、導入の可否には十分な検討が必要です。
o1-proのAPI料金
項目 | 料金 |
---|---|
入力トークン | 100万トークンあたり150ドル |
キャッシュされた入力トークン | 100万トークンあたり75ドル |
出力トークン | 100万トークンあたり600ドル |
なおChatGPTの他のモデルとの比較は以下の記事にまとめてありますので、是非ご覧ください。
ChatGPT o1-pro:初期ユーザーの感想は?
実はo1-proは、ChatGPT Pro向けに2024年12月から限定公開されています。そのため、既に利用したユーザーも多く、彼らからは様々な評価が寄せられています。
数独などのパズル問題や視覚トリックを伴うジョークに対して苦戦するケースが確認され、期待に反して「万能ではない」という印象を持たれることもありました。
一方で、OpenAI内部のベンチマーク結果によれば、コーディング問題や数学問題においては若干ながら高い正答率を示すなど、安定性が評価されている面もあります。
ChatGPT o1-pro まとめ

o1-proの魅力は「従来モデルを上回る推論性能」と「安定性」です。しかし、企業や個人が導入を検討する際には、高額なコストと得られる成果のバランスを見極めることが不可欠です。
とくに、失敗が許されないプロジェクトや高度な解析が求められる場面では、導入コストを払うだけのリターンが期待できる可能性があります。一方で、限られた予算内でAIを活用したい場合は、従来のo1や他のAIモデルを選択するほうが合理的かもしれません。今後、OpenAIの改良や利用者のフィードバックにより、性能とコストのバランスがどのように変化していくのか注目です。