DeepSeek、最新AIモデルJanus-Proで画像生成の新境地へ

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進化版「Janus-Pro」で広がるマルチモーダル活用の最前線

「マルチモーダルAI」というキーワードを耳にして、「本当に自分たちのビジネスや研究、あるいは日常生活に活かせるのか?」と疑問を抱く方は多いでしょう。実際のところ、“文章から画像を生成する”というプロセスは、研究者やエンジニアであっても意外とハードルが高く感じられるものです。

本記事を読んでいただくことで、そんなマルチモーダルAIの最前線であるDeepSeekの「Janus」シリーズについて、その最新モデル「Janus-Pro」がどのように大幅な進化を遂げたかを理解できるだけでなく、実際にモデルをダウンロードして活用する方法まで網羅的に把握できます。

本当にこれまでの専用モデルに勝る性能があるのか?

さらに、「本当にこれまでの専用モデルに勝る性能があるのか?」「大規模モデルは使いこなすのが難しいのでは?」といった疑問にも応える形で、Janus-Proや関連モデルの特長から、実際の活用イメージ、ライセンス条件に至るまで分かりやすく解説します。驚きなのは、これらの最先端モデルが研究目的だけでなく商用利用も可能な点。エンジニアやリサーチャーだけでなく、ビジネス関係者やクリエイターにとっても価値ある内容となるはずです。ぜひ最後までお付き合いください。

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Janus-Proとは?

Janus-Proは、これまで登場したJanusシリーズの中でも特に進化したバージョンです。

  • 最適化されたトレーニング戦略
  • 拡張されたトレーニングデータ
  • 大規模モデルへのスケーリング

これら3つの柱を軸に、マルチモーダル理解とテキストから画像への生成能力が大きく向上しました。特にテキストから画像を生成する際の安定性が強化されており、従来のモデルでは起こりがちだった“生成結果のブレ”が抑えられています。

1. 「Janus」からの飛躍

そもそも「Janus」は、マルチモーダルな入力(例えばテキスト+画像など)を単一のTransformerアーキテクチャで処理するという大胆なアプローチで注目を集めました。ただし当時は、画像理解画像生成を同じビジュアルエンコーダで担当させることで、相反するタスクを兼任することによるトレードオフが課題とされていました。Janusはその課題を「デカップリング(分離)」によって解消し、マルチモーダルタスク全般において高い汎用性を獲得しました。

2. 「Janus-Pro」の改良点

Janus-Proでは、このJanusのフレームワークをさらに磨き上げ、より大きなモデルサイズとデータを使い、より効率的な学習手法を導入しています。その結果、既存のタスク特化型のモデルと匹敵、あるいは上回る成果が報告されており、今後も注目が高まることが予想されます。


JanusFlow: 自然言語と生成モデルの融合

Janus-Proだけでなく、もうひとつ注目すべき関連モデルが「JanusFlow」です。
JanusFlowはオートレグレッシブな言語モデルと、生成モデルの先端技術であるRectified Flowを組み合わせた、非常にミニマルなアーキテクチャが特徴です。興味深い点は、Rectified Flowが大規模言語モデルの枠組みの中に「ほぼそのまま」組み込めることを実証したところ。多くの研究者が苦労する複雑な改修を必要とせずに高い性能を発揮できるため、マルチモーダル研究の大きな可能性を示唆しています。

この「JanusFlow」の登場により、“文章から画像を生成する”という機能だけにとどまらず、文章の推論(言語理解)と高度な画像生成を同時にこなすモデルの実用化がさらに身近になりました。


DeepSeek Janus-Proのダウンロード&使い方

マルチモーダルAIは最先端すぎて一般ユーザには手が出しにくい——というイメージがあるかもしれません。しかし、今回のJanusシリーズはHugging Faceのリポジトリから手軽にダウンロードできるうえ、学術利用のみならず商用利用も可能なライセンス形態を採っています。これは非常に魅力的であり、企業やスタートアップのPoC(概念実証)などでもすぐに試せる点が大きなメリットです。

1. モデル一覧

以下の通り、Janusシリーズは多彩な選択肢が用意されています。自分の目的や計算リソースに合わせて最適なモデルを選べるのも魅力です。

ModelSequence LengthDownload Link
Janus-1.3B4096🤗 Hugging Face
JanusFlow-1.3B4096🤗 Hugging Face
Janus-Pro-1B4096🤗 Hugging Face
Janus-Pro-7B4096🤗 Hugging Face

いずれも“モデルファミリー”として似通った仕組みを有していますが、パラメータ数や学習データセットの拡張度合いによって性能・活用シーンが異なります。

2. クイックスタートガイド

公式のリポジトリでは、すぐに試せるサンプルコードやチュートリアルが用意されています。

  • Janus-Pro: 最新版の強力な性能と安定性を活かしたい場合におすすめ。
  • Janus: まずはベースとなる仕組みを理解したい場合に最適。
  • JanusFlow: オートレグレッシブモデル+Rectified Flowの組み合わせを体感したい場合に。

手元のGPUリソースや用途に合わせ、トライしてみてはいかがでしょうか。


DeepSeek社最新のAIモデル「Janus-Pro」:まとめ

Janus-Proは、Hugging Face上でオープンソースとして公開されており、研究者や開発者が利用可能です。

このモデルは、シンプルさ、高い柔軟性、そして効果的な性能を兼ね備えており、次世代の統一マルチモーダルモデルとして有望視されています。

ライセンスについて

  • コードリポジトリ: MIT License
  • Janusモデルの使用: DeepSeek Model License

商用利用が認められている点が特に注目ですが、ライセンス条文に則った利用が必須です。具体的な再配布や改変の範囲などを確認した上でご活用ください。

参考)deepseek-ai/Janus-Pro-7B  deepseek-ai/Janus

監修者:服部 一馬

フィクスドスター㈱ 代表取締役 / ITコンサルタント / AIビジネス活用アドバイザー

非エンジニアながら、最新のAI技術トレンドに精通し、企業のDX推進やIT活用戦略の策定をサポート。特に経営層や非技術職に向けた「AIのビジネス活用」に関する解説力には定評がある。
「AIはエンジニアだけのものではない。ビジネスにどう活かすかがカギだ」という理念のもと、企業のデジタル変革と競争力強化を支援するプロフェッショナルとして活動中。ビジネスとテクノロジーをつなぐ存在として、最新AI動向の普及と活用支援に力を入れている。

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