「ChatGPT for macOS」ついにコードを直接編集

AI活用ブログ
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プログラミングの現場がAIに急速にシフトする中、「コードをAIに任せるなんて不安」という声も少なくありません。しかし、実はこうした不安を解消しつつ劇的に作業効率をアップできる方法があるのをご存じでしょうか?

今回ご紹介するChatGPT for macOSのコード編集機能は、その秘密を解き明かすカギとなります。この記事を読むと、単なるトレンドではなく最新テクノロジーを駆使した開発フローの効率化だけでなく、セキュリティリスクや著作権上の懸念も含めて上手に対策するための具体的なヒントが得られるでしょう。


ChatGPT for macOSが実現した「直接コード編集」とは

ChatGPTはOpenAIが提供するAIチャットボットとして、多くの開発者やビジネスパーソンに利用されています。今回、新しくリリースされたmacOS向けChatGPTアプリの大きな特徴は、XcodeやVisual Studio Code、JetBrains系ツールなどの一部開発環境と連携し、コードを直接編集できるようになったことです。従来のようにコードをコピー&ペーストする必要がなく、チャット画面から直接コードを修正してくれるため、作業時間の短縮が期待できます。

さらに、「自動適用(auto-apply)」モードをオンにすると、ユーザーが指示を出すたびにChatGPTが修正を自動で反映してくれます。これにより、余計なクリック操作が減り、開発サイクルがいっそうスピードアップするでしょう。


対応範囲とリリーススケジュール

今回の新機能は、ChatGPT Plus、Pro、Teamの有料プランを利用しているユーザーが、macOSアプリをアップデートすることで先行して利用できます。一方、Enterprise、Edu、および無料ユーザー向けには、来週以降順次展開される予定とのことです。

なお、OpenAIの製品チームメンバーがX(旧Twitter)上で明かした情報によれば、Windows向けChatGPTアプリにも同様のコード直接編集機能が「近日中に」実装されるようです。これにより、より多くの開発者が環境を問わずこの機能を活用できるようになるでしょう。


背景にある「Work with apps」機能

コード直接編集機能のベースには、OpenAIが2024年11月にベータ版としてリリースした「Work with apps」という機能があります。これは、ChatGPTアプリから開発ツールのコードを読み取り、チャットボット上でコードの分析や提案ができる仕組みです。今回のアップデートで、提案や回答だけでなく、実際にエディタ内でコードを修正してくれるところまで踏み込んだことで、一気に利便性が高まりました。

「Work with apps」は対応範囲が限定されているものの、今後さらに多くの開発ツールに対応していくことが予想されます。これにより、開発者がコードをコピペしてチャットウィンドウに貼り付ける手間を減らすだけでなく、より高度なコード理解と改修が期待されます。


AIコーディングツールの急速な普及と課題

ChatGPT以外にも、GitHub CopilotやCursorなど、AIを活用したコーディング支援ツールは急速に普及しています。GitHubが行った調査では、大半の開発者が何らかの形でAIツールを導入していると回答しており、Y CombinatorパートナーのJared Friedman氏によれば、Y Combinatorの最新バッチ(W25)のスタートアップの4分の1はコードの95%をAIで生成しているという驚きのデータもあります。

一方で、AIによるコード生成にはいくつかのリスクが指摘されています。例えば、セキュリティホールが見逃される可能性や、著作権侵害の危険性、そしてコードの信頼性や可読性に関する不安です。ソフトウェア企業Harnessの調査では、AIが生成したコードのデバッグやセキュリティ脆弱性の修正に時間を取られる開発者が多いという結果が出ています。Googleのレポートでも、AIはコードレビューやドキュメント作成には役立つ一方、ソフトウェアの安定性が犠牲になりがちという指摘があります。


まとめ:新機能を活かすポイント

  • コード直接編集で生産性アップ
    開発環境に合わせて自動的にコードを修正してくれるため、コピペの手間や反映ミスを削減。
  • 自動適用モードで操作を効率化
    設定をオンにすれば、修正指示のたびにコードが自動で更新されるため、クリックや確認作業がさらに減少。
  • リリーススケジュールを要チェック
    有料プランのmacOSユーザーから先行して利用できるが、無料ユーザーやWindows向けアプリにも今後順次展開予定。
  • リスク管理を忘れずに
    AIコードはデバッグやセキュリティ検証が必要不可欠。著作権やコード品質面に注意しながら活用を進めることが重要。

ChatGPTの新機能は、これまで以上にスピーディーかつ効率的な開発体験をもたらし、業務の生産性を向上させてくれそうです。とはいえ、現状の課題を踏まえてリスクヘッジを行いつつ活用していくことで、初めて真価を発揮できるでしょう。

参考)ChatGPTのデスクトップアプリ  Work with Apps on macOS

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監修者:服部 一馬

フィクスドスター㈱ 代表取締役 / ITコンサルタント / AIビジネス活用アドバイザー

非エンジニアながら、最新のAI技術トレンドに精通し、企業のDX推進やIT活用戦略の策定をサポート。特に経営層や非技術職に向けた「AIのビジネス活用」に関する解説力には定評がある。
「AIはエンジニアだけのものではない。ビジネスにどう活かすかがカギだ」という理念のもと、企業のデジタル変革と競争力強化を支援するプロフェッショナルとして活動中。ビジネスとテクノロジーをつなぐ存在として、最新AI動向の普及と活用支援に力を入れている。

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