UE5-MCPで実現する最先端ゲーム開発、Blender×UE5の新常識!

AI活用ブログ
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ゲームエンジンを活用したいけれど、モデリングやレベルデザインにかかる手間が大変——そんなお悩みを抱えていませんか?

この記事では、Blenderとの連携で話題を集めた「BlenderMCP」をさらに発展させ、Unreal Engine 5(UE5)との統合を実現する「UE5-MCP (Model Control Protocol)」に注目します。

Blender MCPとは

Blender MCPとは、3D制作ソフト「Blender」とAIモデル「Claude」を連携させるオープンソースのアドオンです。Model Context Protocol(MCP)を介して、ClaudeがBlender内の3Dオブジェクトの作成・編集・削除、マテリアルの適用、シーンの制御、Pythonコードの実行などを自然言語で指示できます。Poly HavenやBeaver3Dとの統合により、外部アセットの活用やテキスト・画像からの3Dモデル生成も可能です。

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UE5-MCPとは?

UE5-MCP (Model Control Protocol) は、BlenderMCPの機能を拡張しつつ、Unreal Engine 5との連携を重視したプロトコル&ツールセットです。

従来はBlenderでのモデル制作に限られていたAIベースの自動化機能を、UE5でのレベルデザインやアセット管理、Blueprintのスクリプト生成などにも適用できるように設計されています。

AI駆動のシーン生成・レベルデザイン

  • BlenderMCPのノウハウを継承:テキストや画像を参考にシーンを自動生成するBlenderMCPの機能をそのまま踏襲。Blenderで作成されたシーンをUE5にスムーズにインポートし、ゲームに最適化されたレベルデザインへ変換できます。
  • 自動化による開発効率アップ:AIがシーンの大枠やマテリアルを提案してくれるため、試行錯誤にかかる時間を大幅に削減。必要に応じて手動で微調整しながら、短時間で高品質なレベルが完成します。

アセット管理&制作の統合

  • 3Dモデル・テクスチャの生成と最適化:UE5-MCPはBlenderで制作されたモデルを受け取り、ゲーム向けにポリゴン数を調整したり、最適化されたマテリアル設定を自動で割り当てたりできます。高解像度のアセットを取り扱う場合も、自動でLOD(Level of Detail)を生成してくれるため、細かな手動調整が不要になります。
  • AIパワーでの一貫したアセット制作フロー:アートスタイルに合わせたテクスチャ生成やマテリアルのバリエーション作成もAIでサポート。モデルからテクスチャまで、一貫した品質とスタイルを保ちやすくなります。

ゲームプレイプログラミングのサポート

  • Blueprintとのシームレスな連携:UE5のBlueprintスクリプトをAIが補助して記述してくれるため、プログラミング初心者やアーティストでもカンタンに動的なイベントやギミックを作り出せます。
  • 自動デバッグ&パフォーマンス最適化:AIがシーン内のボトルネックを分析し、自動的に最適化を提案してくれます。ビルドのたびに発生するエラーをいちいち探す手間も減らすことができる点は大きなメリットです。

UE5-MCPのインストールと利用方法

以下に、UE5-MCPのインストール手順をご紹介します。​

1.必要なソフトウェアのインストール

  • Blender: 最新の安定版をインストールしてください。​
  • Unreal Engine 5: Epic Games Launcherから最新バージョンをダウンロードし、インストールしてください。 ​
  • Python 3.x: 最新のPython 3系をインストールしてください。​

2.UE5-MCPのクローン

ターミナル(コマンドプロンプト)を開き、以下のコマンドを実行してリポジトリをクローンします。​

git clone https://github.com/VedantRGosavi/UE5-MCP.git

3.依存パッケージのインストール

クローンしたディレクトリに移動し、以下のコマンドで必要なPythonパッケージをインストールします。​

pip install -r requirements.txt

4.設定の調整

configurations.mdを参照し、BlenderとUE5の連携に必要な設定を行ってください。​

5.UE5-MCPの起動

BlenderまたはUE5上でUE5-MCPを起動し、ワークフローに従って自動シーン生成やレベルデザインを行います。詳細はworkflow.mdを参照してください

UE5-MCPを導入するメリット

  • 劇的な工数削減:AIによる自動生成や最適化機能により、モデリングやレベルデザインの工数が大幅に減少。プロトタイプやベースレイアウトを素早く作れるため、よりクリエイティブな部分に時間を割くことが可能です。
  • デザイナーやプログラマー間のコラボが容易:ブループリントの簡略化やアセットの統合管理により、デザイナーとプログラマー間の手戻りが減少します。
  • 統一されたパイプライン:BlenderからUE5までスムーズにデータを受け渡せるため、複数ツールを行ったり来たりする負担が大幅に軽減。プロジェクト全体の生産性が向上します。

UE5-MCP:まとめ

UE5-MCPは、BlenderMCPのAI自動化機能をUnreal Engine 5まで拡張することで、3Dモデル生成からレベルデザイン、Blueprintの作成やデバッグまでを一貫してサポートします。

ゲーム開発における重労働となりがちな作業工程を自動化し、開発チームがよりクリエイティブな部分に集中できる環境を整えてくれるのが最大の魅力です。もし「もっと短時間でハイクオリティなゲームレベルを作りたい」「アセット管理やマテリアル設定を効率化したい」と考えているなら、UE5-MCPの導入を検討してみる価値は十分にあるでしょう。

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監修者:服部 一馬

フィクスドスター㈱ 代表取締役 / ITコンサルタント / AIビジネス活用アドバイザー

非エンジニアながら、最新のAI技術トレンドに精通し、企業のDX推進やIT活用戦略の策定をサポート。特に経営層や非技術職に向けた「AIのビジネス活用」に関する解説力には定評がある。
「AIはエンジニアだけのものではない。ビジネスにどう活かすかがカギだ」という理念のもと、企業のデジタル変革と競争力強化を支援するプロフェッショナルとして活動中。ビジネスとテクノロジーをつなぐ存在として、最新AI動向の普及と活用支援に力を入れている。

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