DeepSeekは、中国のAI企業が開発した大規模言語モデル(LLM)であり、とくに最新モデルのDeepSeek V3は、その高性能と低コストで注目を集めています。
この記事では、Web版の利用であれば、だれでも無料で使えるDeepSeekについて詳しく掘り下げていきましょう。
OpenAI o1に匹敵する推論モデルの全貌と活用法
DeepSeekの使い方と活用方法
DeepSeekは、以下の方法で利用できます。
- ウェブ版:
- 公式サイト(https://www.deepseek.com/)から無料でアクセス可能です。
- モバイルアプリ:
- iOSおよびAndroid向けのアプリが提供されており、App StoreやGoogle Playからダウンロードできます。
- API利用:
- 開発者向けにAPIが提供されており、独自のアプリケーションやサービスに統合することが可能です。
具体的な活用例としては、コード生成・修正、翻訳、文章作成(エッセイやメール文など)などが挙げられます。
モデルの説明
DeepSeek V3は、約6,710億のパラメータを持ち、約14.8兆トークンのデータで学習されています。この規模は、他の主要なLLMと比較しても非常に大きく、高い性能を実現しています。
ChatGPTとの性能比較
DeepSeek V3は、OpenAIのChatGPT(とくにGPT-4モデル)と比較しても遜色ない性能を持つと報告されています。とくに、数学的推論やコード生成の分野で優れた結果を示しています。
DeepSeek V3はウェブ検索可能!最新情報が取得できる
DeepSeek V3の「Search」モードを利用することで、ウェブ上の最新情報を検索し、その結果を要約して回答を生成します。
この機能により、ユーザーは自らウェブ検索を行う手間を省き、DeepSeekが提供する最新の情報に基づいた回答を得ることができます。また、DeepSeekのウェブ版やモバイルアプリからもこの機能を利用することができます。
Web検索機能を利用した事例
試しに、直近のニュースのテーマを選んでDeepSeekに調べてもらったところ、47件のURLを調査して、その結果をまとめてくれました。
DeepSeekの費用
DeepSeekのウェブ版やスマホアプリ版は無料で利用できます。ただし、利用量に一定の制限があるため、頻繁に大量のリクエストを行う場合は、APIの利用を検討することをおすすめします。
APIの費用について
DeepSeekは、API利用料が他のAIサービスと比較して格段に安価であり、たとえば1000万トークンあたり入力が0.1ドル、出力が1.5ドルと非常にリーズナブルです。
このような低コストでの提供により、研究からビジネス、アプリケーション開発まで幅広い分野での活用が期待されています。
DeepSeekのR1モデルとは?
DeepSeek-R1は、中国のAIスタートアップであるDeepSeekが開発した最新の大規模言語モデル(LLM)で、とくに推論能力に特化しています。
このモデルは、OpenAIのo1モデルと同等の性能を持つとされ、数学やコーディングなどの複雑なタスクにおいて優れた結果を示しています。
DeepSeek-R1の技術的特徴
- 強化学習の活用:
- DeepSeek-R1は、教師あり微調整(SFT)を行わず、大規模な強化学習(RL)を直接適用することで、モデルの推論能力を向上させています。
- オープンソース化:
- MITライセンスの下で公開されており、研究者や開発者が自由に利用・改良することが可能です。
DeepSeek-R1の使い方と活用方法
DeepSeek-R1は、以下の方法で利用できます。
- ウェブチャット:
- 公式サイト(https://chat.deepseek.com/)で「DeepThink(R1)」モードを有効にすることで、DeepSeek-R1と対話できます。
- API利用:
- 開発者向けにAPIが提供されており、独自のアプリケーションやサービスに統合することが可能です。
- ローカル実行:
- モデルのコードと重みが公開されているため、ローカル環境での実行やカスタマイズが可能です。
DeepSeek-R1の費用
DeepSeek-R1は、API利用料が他のAIサービスと比較して非常に低価格で提供されています。具体的な料金体系については、公式のAPIドキュメント(https://api-docs.deepseek.com/)をご参照ください。
DeepSeek-R1とChatGPTとの性能比較
DeepSeek-R1は、OpenAIのo1モデルと同等の性能を持つとされ、とくに数学やコーディングなどの複雑なタスクにおいて優れた結果を示しています。
一方、ChatGPTはOpenAIが開発した大規模言語モデルであり、主に対話形式の応答生成に強みを持っています。両者の性能はタスクや用途によって異なるため、具体的なニーズに応じて選択することが重要です。
まとめ:安価で使える高性能AI、DeepSeek
DeepSeek-R1は、その高い推論能力とオープンソース戦略により、AI研究や開発の新たな選択肢として注目されています。とくに、強化学習を活用した独自のアプローチは、今後のAIモデル開発における重要な指針となるでしょう。
参考までに、DeepSeek R1モデルの論文を非エンジニアの方でもわかるように解説してみましたので、ご興味がある方は読んでみてください。