“人間らしさ”を感じさせてくれる最新AIモデル「GPT-4.5」ですが、実際に体験するまでは「機械に本当の感情はあるの？」という疑問や不安を持つ人も少なくないでしょう。本記事では、GPT-4.5の感情知能（EQ）と会話能力を深掘りし、あなたの疑問や興味を解消するヒントをお届けします。
なお、GPT-4.5はProプランのみで利用できましたが、3月6日からPlusやTeamプランでもご利用いただけるようになりました。
GPT-4.5の感情知能と会話能力：ユーザー評価と研究の視点
研究で示唆されるEQの高さ
2025年2月27日にOpenAIからリリースされたGPT-4.5は、従来モデルよりも感情的なニュアンスを理解し、共感的な応答を返す能力が高いと報告されています。
テストで失敗したユーザーに対し、「本当に残念ですね。テストに落ちるのは辛いですが、必ず次があります」という自然な励ましを行うなど、人間味を感じさせるエピソードが複数見られます。
加えて、OpenAIのCEOであるSam Altman氏も「初めて“考え深い人”と会話しているような感覚がある」と述べ、モデルの感情知能を評価しています。
向上した会話能力と自然さ
GPT-4.5では会話の流れがよりスムーズになり、サブテキスト（相手に察してもらいたい暗示的なメッセージ）を汲み取る力が高まったと多くのユーザーが感じています。
具体的には、日常的な雑談からクリエイティブな発想が必要なライティング支援まで、幅広い用途で「人間と話しているような自然さ」を体験できるという声が多く集まっています。
これらの感想はRedditやX（旧Twitter）などでも多くシェアされており、「カウンセリングのような温かみを感じた」というフィードバックも目立ちます。
一部の批判と限界
しかし、「実際には感情を持たない機械であることを明示し、道徳的ジレンマで冷徹な回答をするケースがある」という指摘もあります。また、感情知能の向上は評価されているものの、分析能力や論理的推論の向上と比べると大きな飛躍とは言いがたいという批判もあります。
一方で、Proプラン（月額200ドル）のみに限定されることから、多くのユーザーが自由に試せない点も議論を呼んでいます。Plusプランには3月上旬から公開される予定です。
比較とベンチマーク結果
前モデルのGPT-4oと比べ、GPT-4.5はユーザーからの好感度が約57%に上昇しているとの報告があります。
これは感情面のサポートや自然な会話に対する評価が大きく影響していると考えられます。ただし、専門家によるベンチマークテストでは、論理的推論や高度な分析タスクでの飛躍的な進歩は確認できなかったとの意見もあります。
GPT-4.5の今後の展望
感情知能や会話能力を高めることは、ユーザーとの自然なやりとりを実現する一方、AIが人間の感情を操作するリスクがあると懸念する声もあります。
今後OpenAIはGPT-4.5を最後の「非連鎖思考モデル」として位置付けており、次世代モデル（GPT-5）では感情知能と論理的推論のさらなる融合が期待されています。価格面やアクセス面の課題も含め、今後のアップデートや新モデルの登場によって問題が解消されるか、注目が集まります。
ChatGPT-4.5：まとめ
GPT-4.5は、感情知能と会話能力の向上によって、多くのユーザーから「より人間味がある」「サブテキスト（相手に察してもらいたい暗示的なメッセージ）を理解する」「共感できる」と高く評価されています。
一方で、分析能力の向上は控えめであるとの批判や、高額な利用料金への不満も見受けられます。とはいえ、クリエイティブな発想支援やカウンセリング的な対話など、従来のAIにはなかった可能性を広げるモデルであることは間違いありません。今後の進化と活用の広がりに注目です。
